一人でできないことも
 職場での労働条件を改善するには・・・
 たとえば、賃金(給与)やその仕組み、手当、労働時間や休日・休暇、職場の環境、社宅や寮・・・・ほかにも、あなたが職場に慣れるにつれて、疑問に思うこと、改善して欲しいことがいろいろでてくるでしょう。
 職場で解決できない、社会・地域問題は・・・・ 
 職場以外でも高い税金や物価、健康保険などの保険料。また地域の問題についても、医療や老人介護またはボランティア活動等、どうやって進めていったらいいでしょうか。疑問や要望は、あなた一人が主張してもなかなか通らないかも知れません。それに方々で一人一人が勝手なことを言い合って は、解決につながりませんね。
 皆が力を合わせれば・・・・ 
 労働組合とは、その名の通り働く人の集まり。一人ではできないことでも、皆が力を合わせれば実現できることが沢山あります。働く仲間自身が働く人の立場で考え、行動しょうとしてできたのが労働組合です。 基本は労働条件の改善ですが、法律や地域の問題の改善にも努めています。
本音で話し合える仲間が欲しい
 労働組合は、つねにあなたの頼りになるパートナーでも あります。直接職場生活に関係ないことでも、もし悩みや 疑問あったら相談してみて。きっとあなたの力になるはず です。組合費を収めているのですから、その分しっかりと 組合を活用しなければ。何かの時に「労働組合」を思い出 して下さい。そして職場委員や組合役員、組合事務所に一 声かけて下さい。
このところ会社の業績悪化で、もしリストラされたら!
 もし、会社の経営が悪化したらと考えると心配ですね。 労働組合がないと、人員整理や倒産などの際も、社員が泣 き寝入りするケ−スが多いのです。労働組合はこんな時に 団結の力を発揮して、あなたの強い味方として活躍しま す。もちろん万一の際には、組合員であるあなたの利益を 第一に考えて、会社と対等に話し合いをします。そして、 雇用問題を未然に防ぐために、日頃から会社と経営状況な どについて意見交換をするなどの活動を進めています。
仲間を増やす
 一人でも仲間が多ければ、私たちの声も力も大きくなりま す。労働組合がなく、困っている人たちに力を貸すのも私たちの役目です。
仲間を守る
 万一の倒産、人員整理などのとき、労働組合はあなたの利 益を最優先に会社と交渉します。組合のない人たちのために も、最低賃金の協定などで貢献しています。
みんなで助け合う
 万一に備えて、組合員が掛金を出し合ってお互いに助け合う共済制度。また、ボランテイアなどの活動を通じての地域との関わりも、労組の重要な役割です。
社会水準と比べて、自分の賃金は低い見たいだけど
 賃金の額や、仕組みについて疑問を持つのは当然です。あ なたが一所懸命働いた成果が賃金なのですから。でも上司に はなかなか聞きづらいもの。労働組合ならどうやって賃金が 決められるかをあなたに細かく教えてあげられますし、あな たの要望を取り上げ、要求に反映することもできるのです。
もし、病気や事故や天災にあったら
 JAMでは火災、地震・風水雪害、病気、事故などに備え て、有利な共済制度を豊富に揃えています。共済制度として は、現在日本一の保障内容を誇っています。阪神・淡路大震 災の際には、いち早く、共済金の給付を行い、多くの組合員 から喜ばれました。組合員同士の助け合いが基本ですから、 「少ない掛け金で大きな保障」が特徴。また、老後に備えて、公的年金にプラスして資金を積み立てる「積立年金共済」は、結婚や海外旅行などの資金づくりとしても利用できる有利な制度です。これらの共済制度を、人生80年時代に対応したあなたのライフスタイルに応じて上手に活用して下さい。
労働条件を良くする
 これが労働組合の大きな役割。とくに春の交渉は組合の力量の見せどころ。産別組織は地域の連携でより大きな成果を目指します。
暮らしと社会を良くする
 暮らしを良くするためには、会社との交渉だけでは解決できない問題が数多くあります。そこで、JAMは、法律や制度を改善する政策・制度要求活動に力を入れています。皆さんの職場から寄せられた政策に関する要望をまとめ、連合などを通じて、国や自治体に要求します。同時に私たちの代表を衆参両院、県・市町村議会に送っています。組織内議員は、各議会で働く者の立場に立った活動を地道に続けています。
助け合いを基本に「人」を大切にしながら、暮らしと社会を良くしていくことが私たちの大きな目標です。
ル−ルを守らなければ社会が機能しないように、民主的な組合運営のためのル−ルが必要です。
労働組合に入ったら、組合員としての権利と義務があります。
組合員の義務は
1) 綱領や規約に従い、組合員として皆と団結する。
2) 組合で決定したことは、確実に守る。
3) 組合の会議に出席し、決議に参加する。
4) 組合費を納める・・・・・ などです。
組合員の権利は
1) 組合役員を選べる、立候補できる。
2) 組合の集会や会議に出席して自由に意見を述べ、議決に参加できる。
3) 必要があると思ったら大会の開催を要求できる。
4) 労働条件等で不満や不安があったら組合に相談して解決してもらえる。
5) 組合費がどう使われているかを知ることができる・・・ などです。
一つの労働組合の努力だけでは解決できない課題 
暮らしやすい法律・制度づくり−
     働く者の立場で政府や地方自治体に政策要求
より良い産業・企業づくり−
     魅力ある産業・企業にしてい くために産業政策提言 
 共済制度や物資のあっせん−
     万一に備えて、組合員に安価な掛金で必要な保障の提供 
福祉活動・ボランティア− 
     ボランティア等の活動を通じての地域との関わりを強める
労働組合がなかったら
 もし、あなたが一人で会社と交渉するとしたら・・・・
 もし労働組合がなかったら? 賃金でも労働時間でも、その他の労働条件にしてもあなたが一人で会社と契約するか、会社が一方的に決めたことに従うしかありません。また万一、会社が倒産した場合、あなたの立場は非常に弱いものになります。組合がないと、突然解雇されたり、低い賃金を我慢しなければならないことがあるかも。そんな時、労働組合は仲間の声を代表して、会社と話し合い(団体交渉、労使協議)問題を解決します。
 賃上げでも時短でもその社会的水準を作るのは労働組合です。労働組合が要求し、労使で知恵を出し合って決めていくのです。労働組合がなかったら、他の企業の実態がどうであるか、会社からの情報しかなくなります。
 労働組合は憲法によって保障されている組織 
 労働組合は会社の一部ではなく、一個の独立した対等の組織。働く仲間が集まって労働組合をつくり、会社と交渉することは、憲法(第28条)でも保障されている基本的権利なのです。職場を守り、あなたの暮らしをより良くしていくのが私達労働組合です。
まず組合を知り、参加すること
 労働組合は民主的な集まりです。あなたが選んだ職場の代表が運営し、あなた自身も何らかの形で活動に参加することによって、組合は成り立っています。 もし一部の人達だけが組合活動に関わり、勝手に決めたことを皆に押しつけたりしたら困りますね。そんな組織は労働組合とは認められません。「誰かがやるだろう」と参加せずに放っておくと大変です。まず、あなたが組合を知ろうとすること、そして参加してくれることが大事です。
自分の思いを労働組合にぶつけて
 会社に入って間のないあなたは、参加すると一口に言っても、なかなか難しいもの。何をやったらいいのか、こんな発言をしては変に思われそうとか考えると、つい足踏みするものです。でも大丈夫。最初は何も知らなくて当然。自分の思うことを労働組合にぶつけて、どんどん口と身体を動かしてみることです。労働組合の活動範囲は広いので、大抵のことは受け入れられるでしょう。
若い人の集まりに参加してみては
 組合活動の雰囲気を知るきっかけに、青年協、女性協の催しに参加してみるのはどうでしょう。各組合やJAMの地方組織(地方JAM)、それにJAMの中央・地方に青年協議会、女性協議会が設置されています。
 そこでは若い人が集まって自分たちで企画・運営に携 わり、パ−ティ−や勉強会、スキ−ツア−などの楽しい催 しを行っています。新しい友人が増えるし、スタッフとして加われば企画立案も勉強できますね。
自分の趣味や技能を活かしては
また、イラストや写真、文章が好きな人は、ぜひ機関紙やポスタ−、ビラ作りに名乗りを上げては。あなたの隠れた才能を活かせるチャンスが、組合にはたくさんあります。メ−デ−等のデコレ−ションづくりや、いろいろな集会も、やってみると学校の文化祭ノリで楽しめること請け合いです。
労働組合が会社との交渉で実現していくこと
労働条件の改善−産業別組織や地域の連
携で大きな成果を
働きやすい職場づくり−安全で働きやすい職場環境を
福利厚生施設・制度の改善−設備の改善を会社に求めて
教育・レクリエ−ション−組合の主催で研修会や楽しい催 し企画
組織の拡充−仲間を増やす、仲間を守る
各種の相談− 組合員の気楽な相談窓口として