公共事業は「悪」か

JAM鋼構造部会が政務官へ質問書

 JAM鋼構造部会三役・代表者と津田やたろう参議院議員は国土交通省政務官室で12月25日、鋼橋や水門など公共事業について、三日月大造国土交通大臣政務官に質問書を提出した。

津田やたろう参議院議員

 冒頭、津田やたろう参議院議員は、民主党政権下でも公共事業が大幅に削減されているが、この削減が一時的なものなのか長期なものなのか、この業界に携わる多くの企業や働く者が先行きに不安を覚えている。現場で働く者の声を直接聞き、間違いのない対応を--と要請した。
 この申し入れは、

  1. 自民党・小泉政権時代から「公共事業=悪」のイメージが先走りし、この10年間で公共事業は大幅に削減された。
  2. 政権交代が実現した民主党の政権下でもマニフェストに基づき、ダムの中止や鋼橋の事業計画の見直しが進められ、来年度以降の新規事業発注見通しは、前年実績を大幅に下回る極めて低い水準となっている。

―など

現場で働く者の声を直接聞き、間違いのない対応を求めた

によって、水門や鋼橋を専業とする企業は存続をも危ぶまれる状況となっていることから、鋼構造部会が各業種の現状を説明するとともに、今後の公共事業について次のような要望をまとめて質問書として提出したもので、津田やたろう参議院議員を介して実現した。質問に対する回答は2月に再度訪れ、受け取ることにしている。

  ◇質問内容◇

  1. 財政再建という重要課題のもとに、様々な重要性がある公共事業の大幅な削減がされてきた。このため、公共事業に深く関連する建設業就労者数の減少、熟練技能者や技術者の流出で「ものづくり」における技能・技術の伝承が危惧されます。それでも一層かつ急激な公共事業の削減が必要ですか?
  2. 公共事業の中止・凍結における様々な影響について、現状認識をお聞かせください。
  3. 社会資本整備に関わる建設業就労者は約500万人以上(これまでに約100万人減少)といわれていますが、一層かつ急激な公共事業の削減を行うことにより生じる雇用(失業)問題についての見解をお聞かせください。
  4. 社会資本の整備・維持を実施するために、民主党が考える公共事業の中長期的展望をお聞かせください。