「ものづくり」(物づくり・者(人)づくり)という言葉がようやく市民権を得ました。 戦後の日本経済の復興に大きな役割を果たして来た製造業も、一橋大学の関満弘教授の言葉を借りれば階段の「踊り場」に立たされているとさえ言われています。 為替変動を中心とした度重なる経済変化に呼応して製造業における生産工程の海外移転が進み、産業の空洞化、技術・技能の空洞化が叫ばれ、日本国立国の基本である製造業自身の存続さえも危ぶむ声が聞かれて久しくなります。一方、日本の生きるべき道は、「物づくり」に代表される製造業の頑張りと他国に負けない高度化した技術と技能を駆使した「物づくり」です。 こうした製造業の行く末と活力再生の筋力強化に役立てようと「ものづくり基盤技術振興基本法」がJAMの前身であるゼンキン連合が提唱して、1999年の3月法制化されました。
 
 基本法には技術・技能の継承と高度化、ものづくり労働者の育成、中小企業の活性化等に対する基本的考えが盛り込まれています。 「基本法」の公布から一年、条文にもうたわれている「基本計画」の策定が関係省庁の協力体制のにより進められ、近々国会の閣議決定および国会報告をへて実施に移されます。
 JAMは、基本計画の実施段階のあらゆる機会をとらえ組織内国会議員と連携し、関係省庁に対し、計画の実効性がより高められるような働きかけを行っていきます。
 そのための具体的な取り組みとして「日本技術技能院」の創設を求めるなど、「モノづくり基盤の再構築」に必要な具体法(個別法)の立案と実現に向けた取り組みを「ものづくり基盤技術振興基本法」をベースに強化して行くことにしています。

日本の産業基盤「モノづくり」を支えます